「男の子は泣くもんじゃない」とか、「おりこうなおねえさんは泣かないよ」などと叱るのは論外です。それでは、慰めてほしい気持ちは癒されないどころか、お母さんに叱られた悲しさがあらたに付け加わるわけで、まさに泣きっ面にハチですよ。
「ほら、ワンワンがくるよ」などとやさしく気持ちをそらしてしまうのも考えものです。叱られる悲しさは味わわなくても済みますが、慰めてほしい気持ちを受け止めてもらえないことには変わりませんね。
「そんなに泣きたいのだったら、気が済むまで勝手に泣いていなさい」と放っておくのはどうでしょうか。それは、泣けないよりましですが、ひとりで泣いても張り合いがありません。
お母さんが耳を傾け、慰めてあげてこそ、子どもは癒され、お母さんをますます信頼することにもなるのです。十分に気持ちを聴いてもらって、すっきりした表情で泣きやんだ子どもの笑顔こそ、何よりも雄弁に、こうした慰めがどれほど大切かを物語っています。
子どもが充分泣ききるまで慰め抜くことが大切です。なかなか泣き止まないからといって、中途で投げやりにならないように。子どもの身になって、本気で「よしよし」と慰めてあげます。共感の幅を全開にして、子どもの本音に耳を傾けます。
子供の訴えを聴く一方で、どんなに幼い子どもでも言うことが分かると思って、あれやこれやお母さんの思うままに語りかけてください。何を訴えているのか、思い当たることをいろいろ語りかけてみて、「それだよ、それだよ」という反応を聴き取ってください。そして、慰めるべき事柄の見当がついたら、慰めたり、謝ったり、言いわけをしたり、励ましたりします。
でも、いつでもぴったり言い当てられるわけではありません。何が何だか分からないのに泣かれるとどうしても不安になってしまいます。語りかける言葉にも詰まってしまうかもしれません。そんなときは、「何を分かってほしいか分かってあげられなくてごめんね。でも、何か分かってほしくて泣いているんだということは分かるよ。よしよし」と慰めればだいじょうぶ。お母さんが分かってあげようという気持ちでいてくれるのだけで、子どもは満足です。
それに、とくに取り上げてもらうほどのことではなく、日々のちょっとした疲れや不快による緊張を、ちょっとぐずって発散させたいだけなの、ということはよくあることですから、あまり神経質にならないようにね。
わけもなく長く泣き続けた赤ちゃんがいました。たまたま頭に触れて軽く圧してみると、ますます激しく泣いて暴れました。まるで何かを避けようとして必死になっているかのようでした。四十八時間もかかった難産を思いだして、怒りや恐れを訴えているのではないか、とお母さんは思いました。その話題に触れると、「ああ、やっとわかってくれたの」といった感じに泣き声が変わりました。頭をやさしく撫でながら何回かそのことで慰めてからは、長泣きがおさまり、頭に触れても反応しなくなりました。ビデオにも、指導者が頭を撫でようとすると五か月のアスカちゃんが頭を振ってよけいに怒りだす場面があります。やはり生まれてくるときにトラブルがあったのですが、この日は別のことで慰められていたので、この話題には触れられていません。
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